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組織変更(有限会社から株式会社へ)

1.有限会社から株式会社への組織変更について

新会社法においては有限会社の制度が廃止され、現在は有限会社を設立することができなくなり、従前の有限会社は「特例有限会社」として存続しています。
特例有限会社は、定款変更の手続きにより、商号中に「株式会社」の文言を用い「商号変更」を行うことにより、株式会社に移行することができます。
移行の効力は、本店所在地において商号変更の登記を行うことにより生じることになりますが、この登記は、単なる商号変更の手続きではなく、商号変更後の株式会社の設立及び特例有限会社の解散の手続きによって行います。
商号変更に併せて、「役員」「発行可能株式総数」「資本金の額」その他の登記事項に関しても変更を行った場合には、効力発生日が同一である限り、設立登記において同時にすることができます。(ただし、本店移転及び支店設置、移転、廃止は同時にすることはできません)

2.有限会社から株式会社へ組織変更する際の注意点

株式会社への移行により、役員に任期の規定(原則として取締役2年、監査役4年、非公開会社は定款でそれぞれ10年まで伸長可能)が適用されることになります。
その結果、移行登記の期日において、有限会社の役員に就任した日から起算して任期の満了日が既に経過してしまっているという場合が多くの会社で起こるはずです。
そのままでは、従前の有限会社の役員は「株式会社への移行と同時に退任」となりますので、移行を決議する株主総会において、移行後の役員を選任しておく必要があります。
また、商号変更に伴い、会社代表者印を「株式会社」の文字が入ったものに作り替え、法務局に届け出ることも忘れてはなりません。

必要な登録免許税

特例有限会社の解散登記 30,000円・・・①
株式会社の設立登記 資本金額の1000分の1.5(最低30,000円)・・・②
① + ② = 60,000円~

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